なぜ申し送りを行うのか

交代勤務がある病院の看護師は、必ず「申し送り」を行います。看護の現場では、シフトの交代時だけでなく、外来や病棟、手術や検査など患者さんを移動するたびに申し送りは行われます。

申し送りがなぜ行われるのかですが、患者さんの状態や起こったこと、医師から受けた指示を次の勤務者に伝えるため、検査や処置をスムーズに行うため、そして患者さんから出た要望に応えるためだからです。また、質の良い看護を行うためにもなるからです。

看護師が行う申し送りで、伝えるべき内容とは何なのでしょう。入院中の患者さんの申し送りでは、患者さんの容体はどうなのか、どんな治療、処置を行ったのか、その結果どんな状態なのか、インフォームドコンセントの中身、担当医師からの指示、そして排泄の様子や食事量、飲水量、点滴残量などはしっかりと伝えるべきものとされています。

新規の入院患者の申し送りになると、患者さんの氏名、年齢、性別やどのような手段で入院となったか(護送か担送、独歩など)、現病歴、既往症、検査データ、アレルギーの有無、そしてインフォームドコンセントの内容と担当医師の指示内容が必要となります。

いずれの場合も、結論を先に言うようにし、それから細かい内容を述べるようにします。ダラダラと長い説明をすると重要なことがなにかわかりにくいため、理解されにくいです。

推測や自分の意見は最後に伝えるようにし、事実と混同しないように注意します。「ここからは推測ですが、」や「これは私の意見ですが」と一言おいて最後に伝えるようにしましょう。